英語が苦手なのは、やり方が間違っているだけかもしれない
「英語だけどうしても伸びない」「単語も文法もやってるのに点数が上がらない」——英語が苦手な受験生から一番よく聞く悩みです。
英語が苦手な人の多くは、実は努力が足りないのではなく、やる順番が間違っているだけです。長文をたくさん読んでも単語が足りなければ読めないし、問題集を解きまくっても基礎が抜けていれば積み上がらない。
この記事では、英語が苦手な受験生が偏差値を10上げるために何をすべきかを、順番を含めて徹底解説します。
まず「なぜ英語が苦手なのか」を診断する
英語が苦手といっても、原因は人によって違います。やるべきことを間違えないために、まず自分の現状を把握しましょう。
英語が苦手な人の3つのパターン
パターン①:単語がわからなくて文章が読めない 英文を見るたびに知らない単語ばかりで止まってしまう状態です。これは語彙不足が原因で、どれだけ文法を勉強しても解決しません。まず単語帳を1冊仕上げることが最優先です。
パターン②:単語はわかるのに文章の意味が取れない 単語は知っているのに、文全体の意味が取れない状態です。これは文法・英文解釈の理解不足が原因です。文の構造(SVOCなど)を意識して読む練習が必要です。
パターン③:文章は読めるのに設問で外す なんとなく読めている気はするのに、問題を解くと正解できない状態です。これは「感覚読み」から抜け出せていないのが原因です。根拠を持って答えを選ぶ練習が必要です。
自分がどのパターンかによって、次にやることが変わります。順番を間違えずに進めましょう。
英語の偏差値を上げる勉強の順番
英語は勉強の「順番」が9割です。どんなに頑張っても順番が間違っていると成果が出ません。正しい順番はシンプルで、英単語→英文法→英文解釈→長文読解です。
ステップ1:英単語を毎日続ける
英語の勉強で最初にやるべきことは、英単語の習得です。単語がわからなければ文法も長文も理解できないので、ここをサボると全てが遅くなります。
おすすめはシステム英単語またはターゲット1900の1冊をひたすら繰り返すこと。1周目から全部覚えようとしなくていいです。まず全単語に1回目を通すことを優先して、2周・3周と繰り返すことで定着させましょう。1日100語ペースで毎日続けるだけで、偏差値は確実に上がります。
ステップ2:英文法の基礎を固める
単語と並行して、英文法の基礎を固めましょう。「大学受験なのに中学文法から?」と感じるかもしれませんが、英語が苦手な人の多くは中学文法に穴があります。恥ずかしがらずに大岩のいちばんはじめの英文法から始めてください。(私の周りでもこれで一気に伸びた人が何人もいます。)
大岩が終わったら、ネクストステージ英文法・語法問題などの網羅系問題集で演習を積んでいきます。文法は「なぜその答えになるのか」を理解してから先に進むことが大切で、答えだけ確認して次に進むやり方では全く身につきません。
ステップ3:英文解釈で「1文を正確に読む」力をつける
単語・文法の基礎が固まってきたら、英文解釈に取り組みましょう。英文解釈とは、1つの英文をSVOCなどの文法的な構造を意識しながら正確に読む練習のことです。
この段階を飛ばして長文に進む受験生がとても多いのですが、英文解釈をやらないと「なんとなく読む」癖がついたまま偏差値が頭打ちになります。入門としては肘井学の読解のための英文法が面白いほどわかる本が使いやすいです。
英文解釈は単語や一部の文法のようなひたすら暗記系ではないので、英語の要素の中で私が一番好きなところです。しかも英文解釈が自然にできるようになるだけで、正確な速読が可能になります。ここをきっかけに英語を好きになる人も多くいると思います。
ステップ4:長文読解の演習を積む
英文解釈まで終わったら、長文読解の演習を始めます。英語長文ハイパートレーニングシリーズは自分のレベルに合ったものから始められるので使いやすいです。
長文を解いたら必ず復習を丁寧にやること。「解きっぱなし」は最も成長しない勉強の仕方です。なぜ間違えたか・どこで詰まったかを分析して、単語の問題なのか構文の問題なのかを明確にしましょう。
偏差値別にやること
偏差値40以下:まず中学英語に戻る
偏差値40以下の受験生に多いのが、中学文法の穴が原因で高校英語が積み上がらないパターンです。「大学受験なのに中学英語なんて…」という気持ちはわかりますが、土台が崩れている状態で上を積んでも崩れます。
中学英語をもう一度ひとつひとつわかりやすくなどで中学文法を確認してから、大岩のいちばんはじめの英文法に進みましょう。遠回りに見えますが、これが最速ルートです。
偏差値40〜50:単語と文法の基礎固めに全力を注ぐ
この段階では長文の演習より単語・文法の基礎固めを優先してください。「基礎が終わってから長文をやろう」ではなく、単語は毎日続けながら文法を進める形で並行させましょう。
難しい問題集に手を出したくなる気持ちはわかりますが、この段階でやることは基礎だけです。難しいものをやって「全然わからない」という経験を積んでも自信をなくすだけなので、今の自分のレベルに合ったものを確実に仕上げることを意識してください。
偏差値50〜60:英文解釈を強化して長文の精度を上げる
この段階の受験生に多いのが「なんとなく読めるけど設問で外す」パターンです。感覚で読んでいるため、問われ方が変わると対応できなくなります。
ポレポレ英文読解プロセス50などで英文解釈を強化し、1文を正確に読む力をつけましょう。長文読解の演習も増やしつつ、解いた後の復習(全訳確認・構文分析)を丁寧に行うことで、偏差値60超えが見えてきます。
英語が苦手な人がやりがちなNG勉強法
NG①:問題集を解きまくる
英語が苦手な段階で問題集を大量に解いても、基礎が固まっていないのでほとんど意味がありません。どんな問題が来ても間違える土台のままで問題数だけ増やしても、消耗するだけです。
NG②:単語帳を何冊も買う
「この単語帳じゃなかったんじゃないか」「もっと良い単語帳があるんじゃないか」と単語帳を変えたくなる気持ちはよくわかります。でも単語帳を変えても劇的に変わることはほとんどありません。1冊を信じて繰り返すことが全てです。
NG③:長文を訳しながら読む練習をしない
長文を読んで「なんとなく合ってたからOK」で終わらせる人が多いですが、それでは力がつきません。問題を解いた後に全文の訳を確認し、自分の読み方とのずれを一文一文チェックすることが、読解力を上げる最速の方法です。
NG④:苦手だからと英語の勉強時間を削る
英語が苦手な受験生ほど、英語の勉強時間を削って他の得意科目に時間をかけがちです。でも配点が高い英語を伸ばした方が合格に近づくケースが圧倒的に多いです。苦手だからこそ、他の科目より多く時間を割く覚悟が必要です。
偏差値を10上げるために必要な期間の目安
よく「どれくらいで偏差値が上がりますか?」と聞かれますが、正直なところ今の偏差値と勉強量によって全然違います。それでも目安として言うと、偏差値40台からであれば毎日2〜3時間の勉強を3〜4ヶ月続ければ、偏差値10アップは十分狙えます。
ただし前提条件があって、正しい順番で・正しい方法で・毎日継続することです。この3つのどれかが欠けると期間が伸びます。
「3ヶ月で偏差値20上げる」みたいな派手な謳い文句をよく見かけますが、そういった話は鵜呑みにしないほうがいいです。(地道にやり続けた人が最終的に一番伸びている、というのが受験生を見てきた実感です。)
おすすめ参考書:レベル別まとめ
偏差値40以下
- 中学英語をもう一度ひとつひとつわかりやすく(学研)
- 大岩のいちばんはじめの英文法(東進ブックス)
偏差値40〜55
- システム英単語またはターゲット1900
- ネクストステージ英文法・語法問題(桐原書店)
- 肘井学の読解のための英文法が面白いほどわかる本 必修編(KADOKAWA)
- 英語長文ハイパートレーニング レベル1〜2(桐原書店)
偏差値55〜65
- ポレポレ英文読解プロセス50(代々木ライブラリー)
- 英語長文ハイパートレーニング レベル3(桐原書店)
- やっておきたい英語長文500(河合出版)
よくある疑問Q&A
Q. 英語が苦手すぎて何から始めればいいか全くわかりません
まず今日、単語帳を1冊買って1ページ目を開いてください。それだけでいいです。「何から始めるか考える時間」より「とりあえず始めてしまう」方が圧倒的に大切です。始めた後でわからなくなったら、この記事に戻ってきてください。
Q. 勉強しても全然成績が上がらなくてモチベーションが保てません
伸びを実感できない時期は誰にでもあります。英語の偏差値は、インプットが一定量たまったタイミングで急に上がることが多いです。模試で結果が出る前に諦めてしまう人が最もよくあるパターンです。「今やっていることは必ず後から効いてくる」と信じて続けましょう。
Q. 高3から始めても間に合いますか?
間に合います。ただし「間に合う」の意味は志望校によって違います。高3春から正しい順番で毎日続ければ、日東駒専・成成明学レベルは十分狙えます。MARCHレベルも夏から本気でやれば可能性はあります。大切なのは今日から始めることです。
まとめ
英語の偏差値を10上げるためにやることはシンプルです。
- 原因を診断してから、正しい順番(単語→文法→英文解釈→長文)で進める
- 偏差値40以下は中学英語から、40〜50は基礎固めに全力を注ぐ
- 難しいものに手を出さず、今のレベルに合ったものを確実に仕上げる
- 問題を解いたら必ず丁寧に復習する
英語が苦手なのはあなたのせいではなく、やり方の問題であることがほとんどです。正しい順番で続ければ、英語は必ず伸びます。まず今日から1つだけ、始めてみましょう。
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